
audibleでオススメの本を紹介するシリーズ。
今回は、自己啓発の源流アドラーの教えの完結編「幸せになる勇気」を紹介します。
最初の一冊は無料
本書は大ベストセラーとして空前のアドラーブームを起こした「嫌われる勇気」の完結編です。前作での「嫌われる勇気」でアドラーの教えを学び、新たな生き方を決意した青年。その彼が3年ぶりに鉄とのもとを訪れると設定からストーリーが展開されます。
アドラーの教えを実践すべく図書館司書としての仕事をやめ、教師となった彼が語る衝撃の告白。それは「アドラーを捨てるべきか否か」というものです。アドラー心理学などは、教育現場でも現実社会でも通用しない机上の空論だとする彼に、「あなたはアドラーを誤解している」と哲人を語りかけます。
哲人と青年の対話は、教育論に始まり、仕事論、組織論、社会論、人生論へと及び、最後には「真の自立」と「愛」というテーマが浮かび上がります。
「幸せになる勇気」の口コミ
人間にとって愛とは
手痛い失恋からなかなか立ち直れず前回の嫌われる勇気で、人間は過去に関係なく今、この瞬間から幸せになることを選択できることを学び、とても感銘を受けた。
今回、そんな手痛い失恋を経験した自分にとって、まさに作中の考え方にある、こんな自分を愛してくれる人なんて、この世に存在しないという考え方にとても共感した。
しかし、愛とは与えられるものではない。というより、自分を愛してくれる誰かに期待するのではなく、自分から人を愛する大切さを学んだ。なぜなら人から愛されることは強要できないし、どんなに自分が努力しても、相手が自分を愛するかは、他者の課題であるから、自分ができることは、人を愛することだけだということに気づかされた。
だからこの先どんなに傷つくことがあっても人を愛し続けようと思った。
教職の方が読んだらいい
「嫌われる勇気」に引き続き読みました。
教師である青年が、生徒とどう接するべきか。そして、仕事や愛について描かれています。教職の方が第二章を読んだらきっと色々と気づくことが多いんではないだろうか。個人的に興味深かったのは「問題行動の段階」のところです。
①賞賛の要求
②注目喚起
③権力争い
④復讐
⑤無能の証明
信用と信頼の違い。愛すること・・・そして幸せになる勇気。
個人的には嫌われる勇気の方が好きだったが、どっちも自分のためになったと思う。また、精神が病んだときに「嫌われる勇気」と合わせて読み返したいですね。
尊敬、自立、愛とは何か
前作「嫌われる勇気」がとてもよかったので、今作も手に取りました。前作の青年が教職に就き、アドラーの教えを実践しようとした際の苦悩から始まります。アドラーの考えを現実で活かそうとする難しさを対話形式でうまく表現していると思いました。
学校における賞罰は今でも議論されていますが、アドラーはそのどちらも良しとしないということに興味深さを感じました。
後半、自立や愛についての議論になります。最終的に自分は自立できていないと感じました。私は自分に自信がないあまり自分にばかり目を向けていました。
「相手を信じる自分を信じる」。相手のことを信頼する、そして相手をしっかり見ること。それが信頼であり大切なことだと学びました。「かわいそうな自分、悪いあの人」ではなくこれからどうしていくか考えていこうと思いました。
「嫌われる勇気」をしっかり読んで
より内容が深くなっていて、ついていくのが大変。
前作をキッチリと理解していないとなんのことかわからないと思う。
人類必読の書
過酷な現代だからこそ、ではなく、どの時代も「現代」は常に過酷で、だからこそ人は互いを信頼し、共同体の中で助け合わざるを得ない。これは道徳ではなく、人が幸せに生きるために必要な知識であり、本書はそれを実践するための指南書であり技術書なんだと思います。とても感動的な。
青年はいらなかった
いい本だと思います。
よくある「実践編」みたいにしなかったのはとても良かったと思います。具体的解決に欠ける部分は多々にあるにせよ、幸せになることそのものについて書かれていて、忘れがちなことが再確認できました。
ただし、対話形式である必要があったかなと感じました。青年があまりにも短絡的、感情的に描かれていて、過剰に怒りや暴言をぶつけるのでとても違和感がありました。何かを教わろうとする態度ではありませんでした。