格安SIMの中には「2回線目以降は割引」など、家族で使うことでお得に利用できる料金プランが用意されているものがあります。
学生のお子様がいる家庭やスマホの2台持ちをしている方などは、家族割があるかどうかもチェックして格安SIMを選ぶと良いでしょう。
家族割の種類
家族割は格安SIMを提供するMVNOによって割引方式が異なります。また、全ての格安SIMが家族割を提供しているわけではないため、複数回線を契約する場合には事前にチェックしておく必要があります。
2回線目以降の基本料金が割引になる
家族で2回線目以降を契約すると、月額料金が割引になるという割引方式があります。基本料金が安くなるため、分かりやすく割引されているというメリットを実感できます。
データ容量を家族で分け合うことで割引になる
月のデータ容量を複数人で分け合う場合は、単純な料金の比較ができません。それぞれの端末で使用するデータ容量は違うでしょうし、家族の中で誰かが使いすぎてしまうと、他の端末でも通信速度が制限されてしまうなどの不便さもあります。
それぞれの端末の利用状況を考慮して連携しながら利用できる環境があるのであれば、データをシェアするタイプの格安SIMでも良いでしょう。
UQモバイル
UQモバイルは、2020年6月1日から新料金プランとして「スマホプランR」の提供を開始しました。つまりUQモバイルを利用する場合は、スマホプランRかスマホプランSのどちらか2択になったわけです。(通話ができないデータプランは除く)
スマホプランR(月10GB)の場合
1台目が2,980円のスマホプランRは、家族割適用時2台目以降の月額料金は2,480円になります。
スマホプランRに関しては、データ容量が10GB/月とたっぷり使える上、もし全てのデータを使い切ってしまったとしても最大1Mbpsでデータ通信ができるため、インターネットに接続できないということもありません。
スマホプランS(月3GB)の場合
1台目が1,980円のスマホ料金ですが、UQ家族割適用時には2台目以降の料金が1,480円になります。
3GBのデータ容量を使い切ってしまった場合でも、最大300Kbpsでデータ通信が可能です。しかしながら、300Kbpsの場合ではSNSやネット閲覧時に通信速度が遅く感じることもあるでしょう。
どちらのプランでも、月末時点で余ったデータ容量は翌月へくりこすことができます。スマホプランRの場合、最大10GBを繰り越して翌月は20GBのデータ容量を使えることになります。
最大繰り越しデータ容量
- スマホプランS:3GB
- スマホプランR:10GB
それぞれの月額プラン分のデータ容量を翌月へ持ち越すことができ、余ったデータ容量は無駄になりません。
- 国内通話料金:20円/30秒
- かけ放題(10分/回):700円
- 通話パック(60分/月);500円
✔︎UQモバイル料金プラン
プラン | スマホプランS | スマホプランR |
月額料金 | 1,980円 | 2,980円 |
2回線目以降家族割適用時 | 1,480円 | 2,480円 |
基本容量 | 3GB | 10GB |
容量超過時通信速度 | 最大300Kbps | 最大1Mbps |
解約料が無料で2年縛りなどのルールもないため、進学や就職などのライフステージにも対応しやすい格安SIMです。
楽天モバイル
楽天モバイルで提供されているプランは、現在Rakuten UN-LIMITのみです。家族割という制度があるわけではなく、誰でも月額2,980円というシンプルプランになっています。
家族で複数台の端末を使う場合は、楽天モバイルは不向きでしょう。
BIGLOBEモバイル
BIGLOBEモバイルはプランの種類が多く、1GB/月〜30GB/月までの6種類の容量の中から選択できます。
プラン | 音声通話SIM | データSIM | |
音声通話+データ通信+SMS | データ通信+SMS | データ通信のみ | |
1ギガプラン (音声通話スタートプラン) | 1,200円 (1,400円) | ー | ー |
3ギガプラン | 1,400円 (1,600円) | 820円 (1,020円) | 700円 (900円) |
6ギガプラン | 1,950円 (2,150円) | 1,370円 (1,570円) | 1,250円 (1,450円) |
12ギガプラン | 3,200円 (3,400円) | 2,620円 (2,820円) | 2,500円 (2,700円) |
20ギガプラン | 5,000円 (5,200円) | 4,420円 (4,620円) | 4,300円 (4,500円) |
30ギガプラン | 7,250円 (7,450円) | 6,670円 (6,870円) | 6,550円 (6,750円) |
赤字・・・2回線目以降家族割適用時価格
()内・・・1回線目基本料金
BIGLOBEモバイルでは、どのプランでも2台目以降の割引料金は200円となり、1ギガプラン:1200円、30GB:7,270円と幅があります。(音声通話SIM)
BIGLOBEモバイルでは、月のデータ容量を使い切ってしまった場合、通信速度が最大200Kbpsに制限されます。
インターネットの閲覧やYouTubeなどの動画視聴時には、かなり速度が遅く感じてしまうでしょう。余裕を持ったプランを選ぶようにしましょう。
余ったデータ容量は、月額プランのデータ容量を上限に翌月へ持ち越すことができます。BIGLOBEモバイルで一番容量の大きい30ギガプランを1ヶ月全く使わなかった場合は、30GBが繰り越され、翌月は60GBが使えることになります。ただし翌々月以降に繰り越すことはできません。
- BIGLOBEでんわ:国内通話料金は9円/30秒
- 標準国内通話:20円/30秒
✔︎BIGLOBEモバイル:通話オプション
オプション | サービス内容 | 月額利用料 |
10分かけ放題 | BIGLOBEでんわで10分以内の国内通話がかけ放題 | 830円 |
通話パック90 | BIGLOBEでんわで1,620円分の国内通話(最大90分)が利用可能 | |
3分かけ放題 | BIGLOBEでんわで3分以内の国内通話が何度でも可能 | 600円 |
通話パック60 | BIGLOBEでんわで1,080円分の国内通話(最大60分)が利用可能 |
LINEモバイル
LINEモバイルは利用中の契約者と同じ名義で2回線目を申し込む場合は、マイページの「追加申し込み」から手続きをすることで、ウェブ登録事務手数料3,000円(税別)がお得になります。
契約名義と異なる家族が申し込む場合は、マイページから「招待URL発行」を行うことで、ウェブ登録手数料がお得になります。
招待した方(契約者) | 招待された方 |
1,000ポイント×招待した人数分 | 音声通話SIM 3,000円 > 0円 |
データSIM(SMS付き) 3,000円 > 500円 |
※表示は税抜価格
招待した人には、1人につき1,000LINEポイント、招待された方には新規契約料にかかる事務手数料が最大無料になります。
LINEモバイルには月額の基本料金が割引になる家族割という制度がありません。家族で永続的に複数の回線を契約する場合は、LINE payやポイントを貯めている場合を除き、LINEモバイルはそこまでお得ではありません。
✔︎LINEモバイル;月額基本利用料
SIMタイプ | データ容量 | 月額基本利用料 |
データSIM (SMS付き) | 500MB | 600円 |
3GB | 980円 | |
6GB | 1,700円 | |
12GB | 2,700円 | |
音声通話SIM | 500MB | 1,100円 |
3GB | 1,480円 | |
6GB | 2,200円 | |
12GB | 3,200円 |
ワイモバイル
ワイモバイルは、2回線目以降の月額基本料金が500円割引になります。指定料金プランを契約することで、2回線目以降9回線目までが割引の対象となります。
✔︎基本使用料
スマホベーシックプラン | S | M | R |
基本使用料(月) | 2,680円 | 3,680円 | 4,680円 |
2回線目以降家族割適用時(月) | 2,180円 | 3,180円 | 4,180円 |
データ通信容量(月) | 3GB | 10GB | 14GB |
家族割対象プラン
- スマホベーシックプラン
- Pocket WiFiプラン2 (ベーシック)
- データベーシックプランL
✔︎ワイモバイルはデータ繰り越しができない
ワイモバイルでは、データ容量を使い切らずに余った場合でも翌月へ容量をくりこすことができません。また、月の途中でデータ容量を使い切ってしまった場合には、通信速度は最大128Kbpsと低速化してしまいます。
スマホベーシックプランM/Rの場合は、通信速度は最大1Mbpsとなります。
毎月のデータ容量を使い切ってしまったり、余ったりして安定していない場合は、余裕を持ったプランを契約しておくと良いでしょう。
IIJmio
IIJmioの家族割は少し複雑です。家族割というよりは「複数人でデータをシェアすることにより割引になる」というイメージです。
例えば、ファミリーシェアプランで62GBのデータ容量を4人でシェアするとしましょう。62GBを4人で利用するプランの料金を13,860円になります。
単純計算で一人当たり13GBを使えることになり、料金は一人当たり3,465円になります。

ちなみに62GBプランを1人で契約すると、月額11,360円になります。4人で使う時と2,500円しか差がありません。利用できるのは5人までですが、家族で契約するプランをまとめて管理しやすくしたいという場合はIIJmioは選択肢の一つになるでしょう。
イオンモバイル
イオンモバイルは、現在家族割引などの制度はありません。しかしながら、IIJmioと同様に家族で分け合える大容量プランがあります。
30GBのデータ容量を家族3人で分け合った場合は、一人当たりの料金は2,460円になります。
※イオンモバイル:シェア音声30GBプラン(SIMカード3枚)+ 音声通話オプション×2追加の場合
30GB以上のプランの場合は、容量が大きくなるほど値下げ幅も大きくなり、最大で1,820円お得になります。使い人数が多い場合は、容量の大きいプランにしておきましょう。
mineo(マイネオ)
mineoは家族で複数台の回線を契約することで、各回線の基本料金が50円割引になります。割引価格だけ見ると、そこまでメリットがないというのが正直な感想。
mineoは料金プランが多いため、使用用途に合わせてプランを選ぶようにしましょう。
✔︎mineo:デュアルタイプ(音声通話+データ通信)月額料金
Aプラン | Dプラン | Sプラン | |
500MB | 1,310円 | 1,400円 | 1,750円 |
3GB | 1,510円 | 1,600円 | 1,950円 |
6GB | 2,190円 | 2,280円 | 2,630円 |
10GB | 3,130円 | 3,220円 | 3,570円 |
20GB | 4,590円 | 4,680円 | 5,030円 |
30GB | 6,510円 | 6,600円 | 6,950円 |
(税抜価格)
DTI SIM
DTI SIM自体には家族割制度はありません。複数端末を使った場合でも割引などがないため、家族での利用には不向きでしょう。
音声プランとデータプランがあるため、1回線は音声プランにしておいて、2回線目以降はデータプランにするという使い方もできます。
✔︎DTI SIM:料金プラン
音声プラン | データプラン | |
1GB | 1,200円 | 600円 |
3GB | 1,490円 | 840円 |
5GB | 1,920円 | 1,220円 |
10GB | 2,800円 | 2,100円 |
毎日1.4ギガ使いきり | 2,900円 | 2,200円 |
(税抜価格)
OCNモバイル
OCNモバイルには家族割がなく、容量シェアが可能な格安SIMです。最大5枚までのSIMカードで容量をシェアすることができます。
例えば20GB/月コースを5台の端末(スマホ4台・タブレット1台)で使用する場合、月額料金は5台まとめて7,800円(税抜)になり、別々で契約するよりも500円お得になります。
✔︎OCNモバイル:月額基本料
通信容量 | 音声対応SIM | OCN光モバイル割適用 |
1GB | 1,180円 | 980円 |
3GB | 1,480円 | 1,280円 |
6GB | 1,980円 | 1,780円 |
10GB | 2,880円 | 2,680円 |
20GB | 4,400円 | 4,200円 |
30GB | 5,980円 | 5,780円 |
(税込価格)
DMMモバイル
DMMモバイルは通信量がシェアできる格安SIMであり、家族割という名前の制度はありません。SIMカード2〜3枚で利用するという用途に向いており、個別で契約するよりもお得になります。

出典:DMMモバイル
LIBMO
契約した通信量を最大3台で分けることができるLIBMO。
データシェオプションのためには月額120円かかります。
また、音声通話などの機能を追加する場合は追加する各端末ごとに別途費用が発生します。データ通信だけの利用であれば追加費用はかかりません。
LIBMO
- 音声通話機能 + SMS機能: +700円/月
- SMS機能:+140円/月
格安SIMのNo.1を選ぶなら・・・
大容量プランでデータシェアをしたとしても、結局データを使い切らずかなり余ってしまったり、料金としても一人一人で契約するよりも割高になってしまうことも多々あります。
2台目以降の月額基本料金が割引されるという家族割制度の方が、分かりやすく・金銭的なメリットも永続するためお得に利用できるでしょう。
割引価格と月額基本料金を考慮すると、やはりUQモバイルが最もバランスがとれており、なおかつ価格的にもデータ通信容量的にもメリットが盛りだくさんです。UQモバイルは、家族で複数台の端末を使う場合にも有力な選択肢の一つになるでしょう。
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