
英語を勉強し始めても、3日坊主で終わってしまったり、忙しくて徐々にやらなくなってしまったり、モチベーションを保つことは容易ではありません。なぜこんなにも英語の勉強というものにはモチベーションが求められるのでしょうか。
この記事では、英語学習に対するモチベーションを維持するための考え方や動機付け、さらにモチベーションを長期的に維持し学習を継続する方法について解説します。
- これまで英語学習に挑戦したけど、途中で挫折してしまった
- 継続できなかった
- 英語を自在に使いこなせるようになりたい
という方はぜひ最後まで読んで頂けると嬉しいです。
きっと英語学習に対するモチベーションを高め、長期的に持続させることができるでしょう。
なぜモチベーションが持続できないのか
まず初めに、モチベーションを維持するためには、モチベーションが続かない原因を探る必要があります。
- 上達が実感できない
- めんどくさい
- 疲れている
など様々な原因があると思います。
なんでもそうですが、物事が上手くいかない時には必ず原因があります。なぜ上手くいかないのか、今の現状を徹底的に分析し、上手くいかない原因を取り除いていくのです。上手くいかないマイナス要因を取り除くだけでプラスになり、勝手に物事は継続できます。
このモチベーションが続かない原因は人それぞれ異なります。
- 学生で受験のために英語を勉強しているのか
- 社会人で仕事のために英語を勉強するのか
- 海外に住んでみたくて英語を勉強するのか
- 洋画や洋楽を理解できるようになりたいのか
継続できるかどうかは、置かれている状況や目的によっても左右されます。
モチベーションが続きやすいのは、自分から進んで英語を勉強している場合です。つまり英語が好きで英語を勉強している人です。英語が好きというよりは、「海外の文化が好き」と表現した方が適切でしょうか。
努力は夢中に勝てないという言葉がありますが、まさにその通りだと思います。日本国内にいて英語を話せている人に対して「かなり勉強したんだね」「努力の天才だね」という趣旨の言葉をかけると、「そんなに勉強していないよ」というような返答が返ってくるそうです。
本人からすれば、英語に対して夢中になっているため、努力しているという実感がないのです。
夢中になっている人からすれば、モチベーションという言葉とはもはや無縁なのです。つまり、一刻も早く「努力フェーズ」から抜け出すことが継続のコツとなります。
継続するコツ
どうすれば「努力」している状態から抜け出し、「夢中」になっている状態にたどり着けるのでしょうか。
これは、本当に英語が使いこなせるようになりたいという強い意思がなければ難しいでしょう。学校の勉強や仕事で英語が必要だから、仕方なく英語を勉強しているという場合は、「努力フェーズ」を抜け出せないかもしれません。
しかし、「努力フェーズ」を抜け出さなくとも物事は継続できます。
「努力」を「習慣」にする
誰しも努力は辛いものですよね。しかしその辛さは、「努力」しているからこそ生まれるものです。
努力から習慣に変えれば、意識せずとも息をするように英語の勉強を継続できます。よく例えられる話ですが、毎日歯磨きをするために努力しているという人はいません。英語の勉強も歯磨きと同じレベルの習慣にしてしまうのです。
そして習慣にするためにもコツがあります。
それは小さく始めることです。
- 毎日5時間勉強しよう
- 1日中英語を聞いていよう
という大それた計画は、すぐに崩れ去ります。人間の脳は変化を嫌うということを意識しておきましょう。
誰しも環境を変えることには抵抗があります。誰しもいつまでも今のままの快適な環境に囲まれていたいと思います。
脳に変化を気づかせないことがポイントになります。その最も良い方法が小さく始めることなのです。
例えば
- 寝る前の5分間だけ単語を覚える
- 朝は必ず英語の記事を1つ読む
という小さな努力から始めてみてください。
「毎日5時間英語を勉強する」などの努力とは違い、継続しやすく習慣にもなりやすいです。これにより、脳に変化を気づかせないで変化することができます。
モチベーション
継続するためにはモチベーションが必要です。モチベーションは2つに分類することができます。内在的なモチベーションと外因的なモチベーションです。
内在的モチベーション
- 英語を使ってコミュニケーションを取りたい
- 洋画を理解できるようになりたい
- 海外に住んでみたい
外因的モチベーション
- ご褒美がもらえるから勉強しよう
- 資格を取れば、給料が増える
継続するために必要なのは内在的モチベーションです。
外因的モチベーションも効果はありますが、短期的なものであり、長続きはしません。この場合、ある程度のレベルの語学力に到達すると、その時点で学習をやめてしまうという傾向があります。
ですが、内在的なモチベーションを持っている学習者は逆です。ある程度のレベルの語学力に到達すると、さらに学習にコミットします。語学力を身につけるということがこのような人々の喜びなので、上達が実感できるとさらに上達したいという意欲が掻き立てられます。
長期的に見れば、内在的モチベーションを秘めている学習者は、数年後かなり高いレベルの英語を身につけているでしょう。できないことができるようになるということに喜びを感じられる人は、学習するときの強みになります。点数がついたり、合否で良し悪しが分かれるというような他者からの評価ではなく、自分の中にしっかりとした評価軸を持っておくと、現状に満足せず継続することができます。
他人と比較しない
多くの英語学習者は、自分の語学力について過小評価している場合があります。ネイティブスピーカーや、流暢に英語を話す人と自分を比較すると、自分の語学力の低さに落胆してしまいます。こうなると、英語学習に対するモチベーションを削がれてしまいます。
ネイティブスピーカーと比較することには何の意味もありません。英語を第一言語とする人々は、毎日24時間、何十年も英語に触れ親しんできています。平等な比較はできません。
また、他の学習者と自分の語学力を比較することも無意味です。時間をかけて学ぶ人もいれば、速く効率的に学ぶ人もいます。これまで英語を習ってきた環境も違います。
他人と比較することで自分の語学力を測るのではなく、これまでの進捗状況から語学力を測るようにしてください。
楽しく学ぶ
継続するためには、どのように学ぶかが非常に重要です。今の時代英語を学ぶ方法は無数に存在します。
- 英会話スクールに通う
- 洋画や洋楽から学ぶ
- SNSの友達から学ぶ
- オンライン英会話で学ぶ
- 留学する
どの方法で学ぶにしても、まずは楽しく学べるかを考えましょう。
学習方法を1つに絞る必要はありません。楽しく学ぶためには様々なバリエーションで学習するべきです。
- 今日は単語の勉強をしたから、明日は文法を勉強しよう
- たくさん英語を聞いて理解できるようになってきたから、オンライン英会話でスピーキングに挑戦しよう
- 字幕なしで洋画を見てみよう
様々なバリエーションを用意し、どの方法が楽しく学べるかを探してみてください。洋画を見たり、音楽を聴いたりする場合は、自分の興味のある分野やジャンルを選ぶことで没頭できます。
オンライン英会話を利用する場合は、趣味や興味が近い先生から英語を学ぶと良いでしょう。きっと話も弾み楽しくなりますよ。
楽しく学ぶことは「努力」を「習慣」にする近道にもなるので、他人から強制されるのではなく、自分の意思で学習方法を選ぶようにしましょう。
モチベーションを上げる方法

英語の学習を継続する方法について解説しましたが、英語学習に対してやる気が出ないという方向けに英語学習に対するモチベーションを高める方法と、英語を身につけるメリットについて解説します。
英語を身につけたいけど、なかなか行動に移せないという方はぜひ参考にしてみてください。
モチベーションを高める方法
動機付け
動機付けは最も重要です。
何となくで医師免許をとるための勉強をする人がいないのと同じように、何となく英語を学ぶ人はいません。必ず何かしらの動機があります。
仕事のため、留学のため、旅行のためなど様々ですが、動機がなければそもそも学習はスタートしません。そしてこの動機が何であるかによって、学習方法も変わってきます。
- 洋画が理解できるようになりたいのか
- 海外でコミュニケーションが取れるようになりたいのか
- 英語の記事が読めるようになりたいのか
目的によって学習の難易度が変わり、かなりの時間を要する場合や、わずかの努力で事足りる場合もあります。動機がしっかり定まっていれば、モチベーションは意識せずともセットでついてきます。
多くの英語学習者は「そもそも何で英語を勉強しているのだろう」と動機を見失います。英語を学び始めた当初のことを思い起こすことができれば、継続するための意欲を取り戻すことができます。未来を予測する最良の方法は、未来を想像することです。
全てを翻訳しようとしない
英語学習者の多くは、英語を翻訳しようとしてしまいがちです。インターネットや電子辞書がない時代は、すぐに文章を翻訳して母国語に変換するのは困難なものでした。
文明の力を使って日本語に翻訳してしまうと、その文章は英語としてではなく、無意識のうちに日本語として理解してしまうことになります。これは英語に対する理解を妨げることにもなります。
翻訳活動は緻密で面倒なので、モチベーションを下げてしまいます。
現実的な目標設定
1日5時間は英語の勉強をする
1日5時間も英語を勉強できる時間があるなら最高ですが、ほとんどの人にとっては非現実的な目標です。
語学学習において焦りは禁物です。1日5時間勉強したとしても上達が実感できるまでには時間がかかります。上達が実感できないと、勉強に費やした時間に価値を見出せず、かえってモチベーションを下げてしまいます。
毎日10分でもいいので、まずは小さく始めて、現実的・長期的な目標を設定すると良いでしょう。英語を身につけるためには時間がかかるということをあらかじめ認識しておけば、焦ることもありません。学習をやめない限り、どれだけゆっくり進んでも良いのです。
英語を身につけるメリット
英語を身につけると様々なメリットがあります。英語を身につけた先の未来が想像できないというかたはぜひ参考にして、妄想を膨らませてみてください。
世界中でコミュニケーションが取れる
世界中に英語を話せる人がいます。国や地域によって話せない場合もありますが、58の国が公用語として英語が採用されており、第二言語として英語を学ぶ国はたくさんあります。
2020年には世界中の20億人の人が英語を勉強するようになると言われています。
この数字は
今すでに英語を話している or 学んでいる人 + 英語学習者(20億人)
という意味です。
日本の人口は徐々に減り、1億人を切るのはないかと言われています。英語を勉強しない理由がもはや考えられません。
様々な国の人とコミュニケーションが取れる
今や世界中がインターネットで繋がっています。そしてこのインターネットの普及率はさらに上がり、その中には英語を使いこなせる人も大勢いるでしょう。
インターネット上の日本語のリソースはわずか3%ほどですが、英語は約30%です。英語の文字が理解できるようになれば、インターネット状の莫大な資源を理解できるようになるということです。
いくら日本のインターネットが普及して利用者が増えたとはいえ、世界全体で見れば、ごく僅かな小さなコミュニティです。
キャリアの幅が広がる
英語が使いこなせるようになれば、キャリアの幅も格段に広がります。インターネットが普及し、世界中どこにいても仕事ができるようになりました。
英語を使うことができれば、世界中から仕事を受注できますし、発注することもできます。世界中で「クラウドソーシング」という言葉が流行っており、仕事を外注する流れがあります。英語が使える人は仕事の選択肢が増えます。
少しでも多くの人が英語学習に対するモチベーションを上げ、維持し、継続して英語を勉強するきっかけになれば嬉しいです。最後までお読みいただきありがとうございました。